最新の農業に関連するAIについてのニュースをピックアップしてまとめました。
適合率90%超え!病害虫を特定するAI診断システムの中身
https://newswitch.jp/p/21495
(ニュースウィッチ 2020/03/15)
・十勝農協連と富士通がAIを活用した病害虫診断システムの構築に4月から着手すると発表した。
・十勝農協連が畑で病害虫の画像データを収集し、富士通はAIモデルを構築し、深層学習によって平均適合率を高める。
・両者はシステム構築に先駆けて、実証実験を実施し、AI学習モデルを平均適合率90%以上できることを確認している。
スーパーマーケットの中に「農場」を。ドイツの農業ベンチャー「インファーム」が日本上陸
https://www.huffingtonpost.jp/entry/infarm_jp_5e672275c5b68d616459819d(ハフィントンポスト 2020/03/12)
・インファームは栽培スペースを垂直に積み上げる「垂直農法」でスーパーや飲食店の店舗内で野菜を栽培し、販売している。
・運送による環境負荷を避けるために、販売と生産を究極的に近づけたもので、アジアでは日本がはじめてとなる。
・野菜の成長はAIがサイズや味、食感、栄養価などを最大限引き出せるよう条件をコントロールし、最適な収穫時期を判断する。
AIで高糖度トマト生産 静岡大学が開発
https://www.nca.or.jp/shinbun/management/8036/
(全国農業新聞 2020/03/16)
・静岡大学はAIによる灌水制御で、高糖度トマトを生産する技術を開発した。
・カメラによる葉のしおれ具合の定点観測と、温度、湿度などの環境データから茎の太さの変化を予測し、最適なタイミングで灌水を制御する。
・研究チームは葉の動きだけをコンピューターが読み取るよう不要な部分を消すことで低解像度化でも処理を可能にし、データ量を10分の1に減らすことに成功した。
人手不足からAIによる作業効率化は今後、農業においては最も重要なテーマのひとつとなっていくだろう。AIは着実に成果をだしていくと考えられる。しかし、AIなどを用いるハイテクノロジー農業に求められているのはそうした従来の農業の延長ではなく、環境問題に対応できるような新たな手法で農業を試みることでもあるだろう。