65歳 AI未経験からのE資格ストレート合格体験記(2021#2)

65歳 AI未経験からのE資格ストレート合格体験記(2021#2)

 DeepSquare(㈱ Present Square提供)のAIエンジニア育成講座(E資格対応)を受講頂いた受講生に合格体験記を記載頂きました。定年を迎えた後に、AIを学ばれ、めでたくE資格試験をストレート(受験1回)で合格をされました。

 受講頂いている間も、何度も課題や問題を繰り返し、積極的に取り組まれている様子が印象的でした。AIを学習する想いや、学習方法、講座の活用方法などご参考頂ければと思います。

以下、記載頂いた合格体験記となります。

はじめに

 私は昭和31年の早生まれで現在65歳です。JDLAの発表では2021#2年代別合格者60代は1.56%で、まあ当然とは言えかなりの少数派となっています。ひょっとしたら今回の合格最高齢者だったかもしれません。これまでの仕事の経験上も全くAIに関係してこなかった私の経験はこれから定年を迎えられる、似たような境遇の皆様に多少なりとも参考になるのではないかと体験記を書いてみた次第です。

受験動機

 私は主なキャリアを製造業のシステム部門で積みました。 20~30代の頃は第一線のプログラマー・システムエンジニアとしてシステム構築等を手掛けていました。その後はシステム部門に所属していたものの開発の一線からは退き、いろいろな経験を経てキャリアの最後の頃は関係会社の管理部門で管理職として仕事を行っていました。

 去年(2020/12)暮の定年を迎えるにあたり、もう一回若い頃みたいにプログラムを書きシステムを作ってみたいな~と妄想を抱くようになっていました。しかし若い頃の知識が役に立つはずもなく一から勉強しなければならない事実を前にして、手始めに今一番流行っているプログラミング言語と云われているPythonを勉強して様子を見てみようと思い立ちました。

 オンライン教材で勉強を開始したのですが、Pythonはびっくりさせられる言語で、for文等に見られる言語仕様の素晴らしさに加え、使えるライブラリーの多様さ機能の高さには本当にびっくりさせられました。当時はコロナ過の真最中で高齢者の私は殆どの時間が在宅勤務となって時間がたっぷり有った事も手伝い順調に学んでいく事が出来ました。

 その後Python教材を受講し終えた私はこれならいけるかもと少し期待を持つようになり、目標をPythonが標準で使われているAIに挑戦してみたいと思い始めました。しかしながら何も無い高齢者を企業が受け入れるわけは無いので、先ず資格試験を受けようと思い立ちました。狙った資格試験は以下の4つです。

  ‐Python3エンジニア認定基礎試験
  ‐Python3エンジニア認定データ分析試験
  ‐G検定 /JDLA Deep Learning for GENERAL 2021#1
  ‐E資格 / JDLA Deep Learning for ENGINEER 2021#2

結果的にはすべての試験を一回で合格することが出来ました。
はっきり言って幸運だったと思います。 特にGとEに関しては難しいチャレンジでした。

E資格受験前の準備

 Pythonに関しては前述オンライン講座とPython3基礎試験のテキストであるPythonチュートリアルを徹底的に勉強しました。原本の著者がPython作者のGuido van Rossumという事も励みになったと思います。その後のPython3データ分析試験は難しい試験でしたがテキストであるPythonによるデータ分析の教科書をこれまた徹底的に勉強、Pythonの重要なライブラリーであるNumPy、Pandas、Matplotlib、scikit-learnを体系的に理解できた事はとても良かったと思います。

 AIに関してはG検定を受験するため、教科書であるディープラーニングG検定公式テキストを勉強しましたが、とてもそれだけでは受かる気がしなくてネットで安い模擬試験サイトを探して勉強しました。受験直後は不合格と諦めていたくらいでしたから合格の通知が来たときはとてもうれしかったです。

E資格受験資格講座受講

 最終難関のE資格を受験するためには事前に認定された講座を受講し終了する必要があるためネットで講座を調べました。選択肢は多くないので、①にコスト、②に初心者でも講座についていけるかを重視して調べ、結果Present Squareの講座を選びました。

 私は元が文系で数学(微分・積分)を勉強したことが無いので、オプションで数学・統計学 入門講座も本講座の前に受講しました。その講座だけではなかなか難しい処も有りましたが、その後の理解のきっかけとしては良かったと思います。

 本講座は全8講義で構成されており、Zoomを使ったオンライン形式で行われました。1講義あたり3時間の構成で講座の受講自体は勉強するきっかけみたいな物でした。まあ当然ですが3時間で画像認識だの物体検出だのが素人に完全に理解できるわけもありません。受講後講座のテキストを繰り返し読んで参考書やネットで調べ、それでもわからない処は講師に質問するという古典的なスタイルでの学習となりました。Present Squareからはスピーディーな返答と適格なアドバイスが頂け、とても有難かったです。

役に立ったと思われる勉強法

 数学に関してはアドバイスされた参考書:人工知能プログラミングのための数学がわかる本で勉強しました。分かり易い入門書ではありますが、必須とされる逆行列・固有値・特異値分解等まではなかなか理解が難しくネットやYou Tubeでいろいろ教えてもらいました。例えばリョウさんという女性の提供している特異値分解PART1:固有値分解の動画チャネルなどはとても分かりやすく印象に強く残っています。

 最終的な難関としてプログラムの実装(穴埋め)問題が残りました。これはテキストや参考書を読んでいてもなかなか理解するのが難しい課題です。そこで、何か良い方法は無いかとアドバイスを受けるとゼロから作るDeep Learningを勧められました。取敢えず他の事は一切やめてこの本に集中し、本の通りにプログラムを組んでいきました。1冊通しで終えるのに1週間から10日位掛ったような気がします。終了した時点で何となくこんな方法でAIのコーディングがなされるんだなーと感じが掴めたような気がしました。まあそれでも実装問題は難しいですが手の付け方は理解できました。またPresent Squareの終了課題では3つの修了課題(プログラム)をすべて合格基準以上の精度に改善する必要がありますが、この課題解法にも役に立った勉強だったと感じています。

 各講座確認問題と黒本(ディープラーニングE資格問題集)に関しては繰り返し行いました。修了試験(本試験2本分)は合格点(85%)以上ですが何回でも受けられるので満点になるまでやりました。試験の直前にもう一回最後の確認に使うのも手だと思います。
 

E資格試験本番

 本試験では圧倒的に時間が足らないので時間が掛かりそうな問題を飛ばすテクニックは大事だと感じます。一つの問題に考え込んでしまうとほぼ確実に時間が無くなりますので手こずりそうな問題は先ず答えを選択し、もし時間が余れば戻れば良いと思います。

最後に

 Present Squareの講師の皆様やNet上で上質な教材を提供してくれている教師の皆様のお陰で何とかE資格を合格することが出来ました。この手の資格試験を受けたのは約40年ぶりで不安でしたが、歳はとってもまだまだやれるんじゃないと達成感を感じています。資格を取ったからと言って実務が出来るわけではありませんので、これがスタートラインと定め何とかAIに挑戦していきたいと思っています。

 最後まで読んで頂き有難う御座います。私の拙い経験によるこの体験記が少しは皆様の参考になることを祈っています。

<受講生プロフィール>
 お名前:谷口幸太郎 様
 性別:男性
 年齢:60代
 業種:製造業
 文系・理系:文系
 受講講座:AIエンジニア育成講座(E資格対応) ライブ講義