20代AI業務未経験者、G検定合格体験記

20代AI業務未経験者、G検定合格体験記

 こんにちは、先日こちらの記事を公開いたしました青木と申します。本日は、受験当時AI業務は全くの未経験だった私がG検定に合格した際に試みていた勉強方法や参考にした書籍を共有させて頂きます。受験したG検定は、2019#2となります。本記事がこれからG検定を目指す方のお役に立てますと幸いです。

受験志願の理由とその結果から得られたこと

 当時私はプログラマとしてIT企業に勤めていました。プログラマとして働く自分に対して、技術力が頭打ちになるのではないかという漠然としているが強い不安を日々抱いていたため他にスキルを伸ばそうと資格について調査し、その結果受験を志願したのがこのG検定でした。
 正直なところ、ディープラーニングについて学べばエンジニアとしての技術の幅が広がるという軽い考えで受験を決めました。ですが、学習する内容が自分に合っていたのか結果として受験するまで楽しく勉強ができましたし、勉強した結果合格できたというささやかな成功体験が自分の中で自信に繋がりました。勉強にも向き不向きがあり、向いている分野であればこんなにも楽しく頑張れるという経験がその後のキャリアを考える上での知見になったことが実は一番の成果でした。自分に向いている業種を深く分析することにより、その数年後上流工程担当にシフトチェンジできて、以前より仕事も勉強も楽しく打ち込めています。
 しっかり勉強すればAI業務業務未経験者でも合格できるのがこの資格の大きな特徴であり、またこの資格は理論よりまずは概要を満遍なく学ぶことが大事になるため、業務未経験の方が入門として受験する以外にも、E資格を受験したい方が知識の基礎固めを目的として勉強するのにもちょうどいいのではないでしょうか。

参考にした書籍

「エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説」


 「エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説」という本を参考にしました。こちら一冊のみです!正直、G検定合格ラインを超えるためにはこの書籍のみと、後述する勉強方法だけで十分だと感じました。全くの素人でも分かるように至極丁寧親切に、AIと統計学のことについて説明してくれています。
 この本を3周した後に外部のAI初心者向け講座を受けましたが、私が受講した講座は、全て知っていることばかりで退屈に感じられたほどです。そのぐらいこの本は基本的なことを網羅していて素晴らしいと感じました。内容も堅苦しくなく、女性とその先輩との対話でAIの技術等が紹介されていて読みやすかったです。この書籍がどのようにG検定合格に役立ったかは後述する「大まかな勉強方法」で触れています。

大まかな勉強方法

 問題集は、「徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集」のみ使用しました。


 多くのことを一度にはできないタイプなので、今までの経験からあまり多くの参考書を抱えこんでしまうと失敗すると思いました。そのため、その代わりこちらのテキスト一冊を丸々暗記することを心がけました。この問題集と、先述したAIのキホン本を合わせて進めるとかなりパフォーマンスの高い学習が叶うと考えています。
 具体的には、AIのキホン本を3周ほど読んだ後、この問題集を1周しました。本の内容がしっかり頭に入っていれば、この時点で50%ほどは点が取れると思います。もし取れなかった場合でも落ち込まず、ここからが最重要です!
 「問題集の答え」、「問題集の問題文」、「AIのキホン本」を見比べながら下記①、②の自作問題集を作りました。
  ①「問題集の問題文」にもう一歩踏み込んだ内容を自分で付け加えた問題集
  ②「問題集の答え」にもう少し深い内容を付け加え、重要な点・用語を隠して問題とした問題集

上記2点の自作問題集を繰り返し解くことによって、合格点には届くと思います。合格までにこの問題集の正答率が80%を超えていれば少なくとも不安になりすぎる要素はないと思います。あと強いて勉強することと言えば、最近のAIに関するニュースは一通りチェックしておくことです。全部やっても50時間程度で完走できると思うので、作業自体は大掛かりですが時間単位のパフォーマンスは悪くない学習方法と考えられます。

試験後の感想

 上記の学習方法はとても良いメソッドと自負していますが、試験を実際に受けてみると、合格は無事にできたもののやはり苦手分野でつまづくことはあったな、という印象を受けました。私の場合はAIの歴史が元々苦手な分野で、当日になっても全ての技術者の名前は覚えられずその覚えられなかった人物が試験に出てしまったため、それで数点を落としたことは否めません。本来であれば人物一覧表を作成しそれをしっかり覚えた方が安全ですが、実際には苦手分野はそこそこで済ませ、得意分野を絶対に落とさない勉強方法でもいいと思います。
 試験範囲で言うと「機械学習の具体的手法」〜「ディープラーニングの手法」を私は得意としていましたが、それはやはり前述したAIのキホン本に詳しく説明されていたおかげです。これらの分野に関してはAIのキホン本からそのまま試験問題として出るようなことが掲載されていますので、書籍自体をじっくり読むことを強くおすすめします。特に、評価指標はかなり細かく暗記した方が良いです。
 「大まかな勉強方法」で”最近のAIに関するニュースは一通りチェックしておくこと”と記述しましたが、実際に試験で出題されたのは具体的なニュースの内容ではなく、AIがこれからどのような分野で活用されていくのかの流れであるため、その流れをさまざまなAI関連のニュースで把握しておいた方が良いです。

最後に

 前述した「受験志願の理由とその結果」で触れましたが、試験を受けた最大のメリットとしては、やはり資格を取れたことにより自信に繋がったことだと感じています。その他、日常生活において変わったことと言うと、AI関連のニュースに対しての「よく分からないが何かすごいことを述べている」という未知の領域への恐怖心が薄らぎ、偏見なく内容が頭に入ってくることです。もしもG検定を取得したとしてその資格が実際の業務には活かせなかったとしても、自分の中で世界が開けることへの喜びを確かに感じていただけると考えています。