HR(人材)×AIニュース(2020年2月版)

HR(人材)×AIニュース(2020年2月版)

HR(人材)に関するAIについてのニュースを纏めた。

AI開発で障害者が活躍、青森 性能向上へ新たな雇用創出

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200222-00000093-kyodonews-soci
(共同通信 2020/02/22)
・青森県八戸市の就労継続支援事業所では、AIに必要な画像のタグ付け作業(アノテーション作業)を障がい者が行っている。
・障がい者にアノテーション作業を提供するのは先駆的な試みで、各地に広がる可能性がある。
・AIが人間の脅威になると喧伝される一方で、社会的弱者に新たな活躍の場を提供した形だ。

AIにとって変わられたチェスの世界王者Garry Kasparovがほとんどの仕事も次にとって変わられると警告

Chess champion Garry Kasparov who was replaced by AI says most US jobs are next
https://www.theverge.com/2020/2/24/21150423/garry-kasparov-ai-jobs-ethics-evil-interview
(THE VERGE 2020/02/24)
・コンピュータに初めてまけたチェスチャンピオンのGarry KasparovがAIによって雇用がなくなることについて言及。
・現状の仕事はなくなるがAIにも問題はあり、Garry Kasparovの体験からは人間はAIに道しるべを与える羊飼いになるべきだと主張する。
・ただし、倫理的AIの必要性については疑問を提起しており、往々にしてAIを使う人間側の問題であると指摘している。

職探しは新たなハードルに直面している:印象的AI
Job hunters face a new hurdle: Impressing AI
https://www.cbsnews.com/news/job-hunting-ai-is-judging-you-but-critics-say-its-snake-oil/
(CBS NEWS 2020/02/20)
・行政機/関では抑止されているが、AIの利用が多様性を増価させ企業を成功に導くという見解にもとづいて一般企業では積極的に導入されており、経歴、申請書、ビデオ面接などで求職者が知らないうちにAIによって判別されている。
・ただし、個人情報保護の観点や本当に多様性の増加や効果があるのかということに研究者や弁護士からは疑問が呈されており、利用を抑止する法案も提出されている。
・AIは人間の偏見を学習する危険性もあるため、最終的に人間による介入が必要であることはAIによるリクルート支援会社のトップも認めている。


〈所感〉
AIとHR(人材)の問題は近年ではたびたび注目されてきたことである。共通している答えは、AIに全面的に依拠するようなシステムの構築は危険であるということであり、そのことは人間が本質的に不要とならないことを意味している。AIによってなくなる仕事に固執するのではなく、AIの普及に合わせて新たな仕事を見つけることが重要であることが示されているといえるのではないだろうか。