日本、世界で行われているAI人材育成に関するニュースをまとめました。
広島県、AI人材育成に乗り出す 地場産業発展下支え狙い
https://www.sanyonews.jp/article/987201
(山陽新聞 2020/02/22)
・広島県は、若年層を中心にオンライン学習のプログラムを無償提供し、地域で活躍するAIを利用したデータサイエンティストの養成を目指す。
・名称は「ひろしまQUEST」で、デジタルネイティブ世代を対象にAIによるデータ分析からプログラミングの基礎までを学ぶ。
・先端分野の人材は大都市に集中する傾向が強いため、地方では行政による育成が必要と判断し、予算として3千万円を計上している。
次世代AIリーダー人材育成のためのAIフロンティアプログラム第二期始動
https://wirelesswire.jp/2020/03/74643/
(WirelessWire News 2020/03/02)
・AIフロンティアプログラムとは、AI領域における未踏スーパークリエイター(天才プログラマー)級の人材を10ヶ月かけて育成し、その後公正な委員会によって結果や人材適性を判断したうえでAIパスファインダーの称号を与えるもの。
・同プログラムでは、研究内容の高さよりも、AIの社会実装のためのリーダーシップをとれる人物であるかを重点的に審査される。
・第二期では対象年齢が40歳以下までに引き上げられ、AIに対する社会的な可能性をひらく人物を求めている。
ソフトバンク、中南米4都市でAI人材育成プログラムを開始
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/02/2c120b7f7ae8fb84.html
(JETRO 2020/02/12)
・ソフトバンクは中南米各都市で、データ・サイエンス・フォー・オール(DS4A)という10週刊の集中学習プログラムの提供を開始する。
・世界的な人材コンサルティング、コリレーション・ワンが開発したプログラムで、従来の理論的な学習方法に加えて、ビジネスニーズにすぐに答えられる能力を備えることを目的としている。
・受講対象者はソフトバンクグループの人間のほかエンジニアや理系知識を有するもので、受講料は5,000ドルだが、奨学金や無職者向けの支援策もあり、幅広く育成する方針。
ロシア、人工知能の学習を学校のカリキュラムに追加へ
https://jp.sputniknews.com/science/202002217171769/
(sputnik Japan 2020/02/21)
・ロシアのAI開発ロードマップ草案によると、ロシア教育省は2021年までにカリキュラムにAI学習を追加し、2024年までに半分の学校でAIが学習される計画を立てている。
・2021年から毎年AIに関する全ロシア・コンクールを開催し、大学入学の特待等を付与する予定になっている。
・ロシアのAIに関して中心となっているのはズベルバンク(ロシア連邦貯蓄銀行)で、AI開発も担当しており、AIの研究所がある。
〈所感〉
世界的にAI人材の不足が指摘されており、日本はもちろんのこと各国でAI人材を育成するための施策や取り組みが官民問わず行われている。必要に迫られて早急に取り組みが行われている一方で、どの程度の効果やまた実際の需要があるかは不透明な部分も多い。様々な取り組みを注視しながら、今後の明らかになるであろう効果などを確認したうえで判断を下したい。