世界各国の教育に関連したAIについてのニュースをピックアップしてまとめました。
桁違いのスピードで進む中国のAI教育は世界を変えるか?
https://www.technologyreview.jp/s/162487/china-has-started-a-grand-experiment-in-ai-education-it-could-reshape-how-the-world-learns/
(MIT Tech Review 2020/03/02)
・中国の教育現場ではAI活用が積極的に後押しされており、世界最大の実験場と化している。
・中国のAI教育ブームは、助成金の存在、学歴競争の激しさ、国家レベルのデータ利用の自由度の高さが背景にある。
・AI教育が今後どのように発展できるかは生徒が直接的に接する現実の人間の対応がカギとなる。
中国の英語教育にAI活用はあたり前~英語スピーキング評価AI技術「CHIVOX」に見る中国と日本の英語教育の差
https://edtechzine.jp/article/detail/3010
(EdTechzine 2020/03/02)
・中国では英語発音を判定する多次元音声評価AI「CHIVOX」が英語教育プロダクトの60%以上に導入されている。
・大学の入試などにも使われ、採用者側は類似システムも使うなどして、リスクを軽減している。
・幅広い層で浸透しているが、特に低年齢層で広がっており、今後はAIの活用は必然的になると考えられる。
米軍の教育でもAIが活躍 「アダプティブ・ラーニング」の可能性
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2002/20/news015.html
(ITmedia 2020/02/20)
・AIの進歩で個人に教育を適応させていくアダプティブ・ラーニングが拡大している。
・米国陸軍は機械学習と認知科学を応用したCerego社のプログラムを利用し、約40%トレーニング時間を削減することに成功したという。
・日本でも教育現場などでも生徒の様子をAIで判断して迅速な対応ができるようにするなどの取り組みが始まっている。
アダプティブ・ラーニングは現在注目の教育方法であるといえるだろう。成長の中核をなしているのはAIの進歩であり、今後もさらなる変化が起こることは間違いない。日本でも導入が進みつつあるものの慎重に検討されている印象が強い。中国のような国家単位でtry & errorを行っている場合は、問題を抱えながらも適応が早い。データの蓄積は質の向上をもたらすことを考えると早急な導入が重要である一方、人権問題を抱えやすいことでもある。問題が生じた際の対応を抑えたきちんとした指針のもと迅速な対応が求められているといえる。