イタリアの研究チームによるロボット(人工知能)の思考経路を開示する効果に関する研究!

イタリアの研究チームによるロボット(人工知能)の思考経路を開示する効果に関する研究!

はじめに
イタリアの研究チームがロボット(人工知能)の動機と決定をよりよく理解できるように、思考過程を説明する機能を取り付けたロボットを設計しました。

概要

ロボットに対する信頼性向上やロボットの機能向上のために、ロボットが辿った思考過程を確認可能にしました。結果、ロボットの機能向上が確認できたうえ、ロボットの思考過程がわかることで、ロボットへの信頼性が向上するように思われました。
将来的に、ロボットの思考過程を明らかにすることが、人間とロボットの間の信頼を構築し、幅広い分野での応用が期待されています。

詳細

背景

ロボットがいわば自問自答することで、人間のようにより優れた判断を下せるのではないかという仮説がありました。そまた、ロボットの行動がどのような考えに基づいたものなのかわからないことが、ロボットへの信頼性低下につながっていると考えられます。そのため、ロボットの思考過程で自問自動し、その思考過程がわかるようにする取り組みが行われました。

実験

自分自身と対話する仕組み(内なる思考)をペッパーに搭載しました。夕食のマナーを設定されたペッパーが、マナーと反する指示を利用者から受けたとき、どのような思考回路をたどって最終的な行動に至ったか(内なる思考)を発話させました。ペッパーは、指示が事前に設定されたマナーに反していることで困惑した様子をみせながらも、指示に従うという様子を見せました。

結果

ペッパーが困惑しながらも人間の指示を優先したことなどが明らかになることで信頼性の構築に役立つと考えられています。また、自己対話機能をペッパーに搭載することで、タスク完了率の向上が確認できました。

まとめ

内なる思考を搭載することで、タスク完了時間は長くなり、また実際に利用できる自己対話範囲も限られてくるため、一部では非効率的であると考えられる可能性もあることは研究チーム自身で指摘しています。ただし、ロボットの集中、計画、学習に役立つ可能性があるため、今後探求するためのフレームワークを提供することを明らかにしています。