水産業×AIニュース(2020年02月版)

水産業×AIニュース(2020年02月版)

水産業に関連するAIのニュースについて纏めた。

水産業に技術で革新の芽 マグロの品質、AIで見極め

https://www.nikkei.com/article/DGXKZO51627580R31C19A0H56A00/
(日経MJ 2019/11/1)
・マグロの鑑定は、身の色合いや脂ののり方、身の縮み方など複雑な形状の判別には独特の見方があり、10年かけてようやく一人前と言われる。
・電通や双日らによって「TUNASCOPE(ツナスコープ)」というマグロ品質AI鑑定システムプロジェクトが始まった。
・4千枚の画像データをAIに学習させることにより、35年のベテラン職人と85%の一致度まで精度を高めたという。

やっかい者のウニを狙い撃ち! 海の“掃除機”とは?

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200204/k10012271821000.html
(NHK NEWS WEB 2020/02/04)
・地球温暖化とウニの増殖が海藻の減少を生み、不漁の原因となっている。
・対策としてAIで自動でウニを認識し、回収する水中ドローンを東京海洋大学が開発している。
・AIにはおよそ1万枚の画像を読み込ませ、当初は岩や影をウニと誤って認識する問題があったが、現在では9割の精度でウニを認識できるという。

ソフトバンク・北大 AIでチョウザメ養殖

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00547942
(日刊工業新聞 2020/02/14)
・ソフトバングと北大水産科学研究院はAIとIoTを用いてチョウザメを養殖する共同研究を始めた。
・IoTでリアルタイムにデータを収集、機械学習でチョウザメの個体識別や行動を分析する。
・画像データをから異常行動を自動検知することで低コストで効率的な養殖方法を見つけ出す。


<所感>
水産業の世界においてもAIの活用が進んでいる。これまで職人技の分野とされてきた部分をAIが担うようになったり、これまでの技術では難しかったことを可能にしたりと使われ方は多様な印象だ。全体として人手不足が顕著である水産業においては今後もAIを用いた作業の省力化、自動化は求められ続けるだろう。