医療業界(ヘルスケア含む)についてのAI関連ニュースを纏めた。
介護にロボットが助っ人、AI搭載で個人・物体識別
https://newswitch.jp/p/21226
(ニュースイッチ 2020/02/25)
・丸文は米国新興アイオロス・ロボティクス社が提供するAIを搭載したお手伝いロボットの提供を介護施設に始める。
・認知症の入居者を登録すると、ロボットがAIで画像認識を行い、夜間に浮浪する人を検知したらスタッフに通知することなどができる。
・物体の認識もAIで可能で、異なる錠剤や食品も判別し、適切な入居者に提供することができる。
AIが医療業界における誇大広告に対応する方法
How AI Can Live Up To Its Hype In The Healthcare Industry
https://www.forbes.com/sites/robertpearl/2020/02/24/ai-hype/#6f1fa719458e
(Forbes 2020/02/25)
・医療分野におけるAIはテック企業側の利益優先がみられ、患者や医者が抱える根本的な問題が解決されていない。
・特に公衆衛生、患者の安全、医療費分野では問題がAIによって解決されてこなかった。
・SXSWカンファレンスでそれらを含め根本的な問題解決をするためのAI利用が報告された。
脳震盪をよりよく理解するためのAI利用
Using A.I. to better understand concussions
https://www.wect.com/2020/02/24/using-ai-technology-better-handle-concussions/
(WECT 2020/02/24)
・SportGaitが中心となってNCAAの生徒から集めたバイオデータをもとにAIによって脳震盪の理解を進める。
・nonincidentデータ、baselineデータ、postデータを取集して、AIに学習させている。
・AIの利用によって、脳震盪で何が起こっているのか、いつ発生し、いつ回復期に入っていくのかの知見が深まると予想されている。
AIの食事指導で年収増、ドットテックがメニュー提案
https://newswitch.jp/p/21220
(ニュースイッチ 2020/02/24)
・ドットテックが作業能率を計測して、AIを活用して適切な食事を提案するサービスを提供する。
・キーボードのタイプ数、マウスカーソルの移動距離、プログラムの切り替え数、笑顔の回数などをパソコンのカメラやキーボード、マウスから測定し、仕事のパフォーマンスを見える化する。
・食事と生活習慣に関する50万通りのデータを用い、AIがパフォーマンスの向上につながる食生活を個別に提案する。
〈所感〉
医療分野におけるAIの利用が徐々に浸透してきた。その一方で、取り上げたニュースでも指摘されているように、AI開発企業の利益確保が優先したうえで、利用されてきた。そのため、抜本的な問題解決に至っていないが、AI開発の土壌が成熟した現代においては様々な分野でより問題解決を第一優先としたAIの利用が可能になるのではないだろうか。医療機関は常に問題解決に迫られている以上、AIの提供側はAI利用をいかに適切な形で提供できるかがポイントになるだろう。