最新のAI関連ニュースについてピックアップして要点をまとめました。
EUのAI戦略についての問題点
The problem with the EU’s A.I. strategy
https://fortune.com/2020/02/25/eu-a-i-whitepaper-eye-on-a-i/
(FORTUNE 2020/02/25)
・EUが制定する規則は、AIを規制しようとする他の国などでモデルや参考にされることから重要な意味をもつが、現状においてもいくつか問題点があると指摘している。
・高リスク(負傷や脂肪などの重大な損害が生じる可能性がある場合)分野において厳格な使用制限を求めることは、説明可能性をAIに課すことになり、場合によっては効果的なAIを利用できなくなる危険性がある。
・また低リスク分野においても、広告などは差別を助長する可能性から使用できなくなる場合があることを指摘している。
Googleの新たな自然言語処理AI「T5」の特徴とは?実際にAIとクイズで対決も可能
https://gigazine.net/news/20200225-google-ai-t5/
(Gigazine 2020/02/25)
・Googleが発表した論文「Exploring the Limits of Transfer Learning with a Unified Text-to-Text Transformer」の中で、転移学習を利用した新しい自然言語処理モデルであるT5が紹介された。
・T5は入力と出力が常にテキスト形式になるように自然言語処理タスクを再構成するため、機械翻訳や文書要約に柔軟に対応することが可能であるとのこと。
・T5(GitHub上で公開)の性能を支えるのはC4(TensorFlow上で利用可能)と呼ばれるデータセットで、「未知の質問に対する回答」と「ブランクの大きさの変化に対応できる穴埋め問題の解決」において革新的な能力が備わっているという。
AIチップメーカーGraphcoreが約165億円調達、R&Dと顧客開拓を推進
https://jp.techcrunch.com/2020/02/26/2020-02-24-graphcore-the-ai-chipmaker-raises-another-150m-at-a-1-95b-valuation/
(Techcrunch 2020/02/26)
・AIアプリケーション向けのプロセッサーをデザインするブリストル拠点のスタートアップGraphcoreは、R&Dと顧客開拓のために1億5000万ドル(約165億円)を調達したと発表した。
・過去数カ月にわたりチップ製造マーケットでみられる停滞および新型コロナウイルス感染拡大のために製造の鈍化がさらに進むするかもしれないことを考えると重要な話題となる。
・Graphcoreの最大の売りは、同社がIntelligence Processing Unit(IPU)と呼ぶハードウェアと、それに対応するPoplarソフトウェアの開発であり、AIアプリに必要とされる同時相互的に行われる計算向けにデザインされている。