アノテーション×AIニュース(2020年3月版)

アノテーション×AIニュース(2020年3月版)

AIに不可欠なアノテーションに関するニュースをピックアップしてまとめました。

青森県では高齢者の方々がAI日本語アノテーション業務を始める

https://ledge.ai/aomori-elderly-annotation/
(Ledge.ai2020/02/27)
・東京に本社を置く㈱ライトカフェは青森県で「シルバー人材」によるAIアノテーション業務を開始する。
・もともとアノテーション業務の一部はオフショアで実施していたものの、日本語テキストは困難であったことから、シルバー人材に目をつけた。
・八戸シルバー人材センターから紹介された人々が、アノテーションに必要となる各種ソフトウェアの講習後、実際のAIアノテーション業務に取り組むそうだ。

IBMの「Cloud Annotations」に自動ラベリングツール

https://japan.zdnet.com/article/35148815/
(ZDNet Japan 2020/02/03)
・IBMは動画内のオブジェクトを自動でラベリングするツールを無料で公開している。
・「Cloud Annotations」の一部で、開発者は自動ラベリングによって貴重な時間を取り戻せると述べている。
・ほかに、Microsoftは「Visual Object Tagging Tool」を、Amazonは「Amazon Rekognition Custom Labels」を発表している。

データアノテーションとAIのおかしな事例

The Curious Case of Data Annotation and AI
https://www.rtinsights.com/the-curious-case-of-data-annotation-and-ai/
(RTinsights 2020/02/24)
・データアノテーション業務は大変な作業でできる限り行いたくはない業務とされている。
・それでもデータの品質の重要性は共有されており、アマゾンでは専門の業者に頼むことでAIの精度を高水準で保っている。
・一般的にはクリックで終了するアノテーション作業の導入など、アノテーション技術のプラットフォームを利用することでAIの向上をはかる必要がある。


〈所感〉
AIの向上にはもととなるデータの質が高い必要があるが、品質を支えるのはアノテーション作業になる。その一方でアノテーション作業はエンジニアにとっては時間をかけたくないものでもある。アノテーション作業は実装するイメージができるエンジニアがやることが一番質のよいものができるとされるが、一方でエンジニアにとってアノテーション作業は退屈なものでもある。AI商品が増えていくなかで、その下地となるアノテーション作業をいかに高品質かつ低コストでこなすかということは今後の競争のなかで重要な位置を占めるだろう。