日本の教育現場×AI関連ニュース

日本の教育現場×AI関連ニュース

日本の教育現場でのAI導入に関するニュースをピックアップして纏めました。

1961年設立の老舗・城南予備校が従来の集団授業を終了、atama+によるAI個別授業に全面刷新

https://jp.techcrunch.com/2020/02/28/atama-plus-johnan/
(Techcrunch Japan 2020/02/28)
・城南予備校は長年培ってきた学習カリキュラムをすべて廃止し、atama+による個別授業を導入する。
・2018年12月から試験導入した「城南予備校DUO」で一定程度の効果が確認できたため。
・atama+は生徒の問題を解く時間などをもとに生徒の弱点を分析するAIを搭載している。

進研ゼミでもAIで学習、中学講座にLINEの「Clova」採用

https://ledge.ai/shinkenzemi-line-ai/
(Ledge.ai 2020/02/11)
・進研ゼミ中学講座の2020年4月号から個別対応を強化するために、LINEのAIアシスタント「Clova」を導入する。
・部活などで勉強時間がとれないなどの中学生特有のの学習環境とニーズを個別に分析し、目標学習数の調整を提案する。
・AIを利用した教育では英語などはすでに効果を出しており、ジョイズが提供した「TerraTalk」などでは導入前後で10%の向上が見られたという。

DNP、「リアテンダント」で小学校の評価テストをAI自動集計・分析するモデル開発

https://ict-enews.net/2020/03/10dnp-4/
(ICT教育ニュース 2020/03/10)
・DNPがほとんどの小学校で日常的に実施されている「評価テスト」の採点結果をAIで自動集計し、ビッグデータとして蓄積・分析するモデルを開発したと発表した。
・「リアテンダント」は蓄積された学習記録を分析し、その結果に基づき様々な教材やサービスを提供するプラットフォームサービスで、オープンなパートナーシップを推進する。
・実証実験では最大で85%作業時間が削減されたケースや、より従事した児童一人当たりのサービスが提供できるようになるというケースなどが確認された。


日本の教育現場でのAI導入の実態は最新の中国などと比べると、かなり後手にまわっているといえる。また教育制度が固まっていない途上国では比較的柔軟に導入されている。日本では導入する場合でも既存の教育システムに部分的に付加するような形からは逃れられていない印象だ。今後、グローバル化が進展していくなかで他国との教育制度に大きく差が出てしまうことは優秀な人材が日本に留学生としてこなくなるということだけでなく、制度的な違いから選ばれなくなる危険性もある。政府は個別最適化学習を推進しているが、今後どれだけ実態をもって進められるかは重要なポイントになるだろう。