図書館×AI関連ニュース(2020年3月版)

図書館×AI関連ニュース(2020年3月版)

図書館に関するAIのニュースをピックアップしてまとめました。

世界最小クラスのドローンを図書館で活用 船橋市・西図書館が「IBIS」(アイビス)と「AI蔵書点検システム」を試験導入

https://robotstart.info/2020/03/12/ibis-library.html
(ロボスタ 2020/03/18)
・船橋市西図書館がAIおよび小型ドローンによる蔵書点検システムを試験導入する。
・「AI蔵書点検システム」は画像解析AIを用いて撮影した背表紙データから蔵書を認識し、点検を行う。
・自動巡回型小型ドローンが無人で撮影し、「AI蔵書点検システム」と連動して自動で蔵書点検を行う実験も行う。

山西省に「24時間無人AI図書館」がオープン

https://www.afpbb.com/articles/-/3262767?pid=22000101(AFP 2020/01/11)
・図書館利用カードもしくは顔認証やスマホ認証などで利用者は図書館に入り、自分で作業する。
・本の利用に関するデータはビッグデータ分析され、書籍内容のアレンジに利用される。
・ほかにもさまざまなAI技術により、利用者は効率よくサービスを受けられる仕組みになっている。

図書館司書ロボット、大量の本の位置を正確に特定―中国

https://www.recordchina.co.jp/b764089-s10-c30-d0046.html(RECORD CHINA 2020/03/18)
・天津大学は自動で本の正確な位置を把握したり、調達や設置を最適化するロボットを開発。
・ロボットナビゲーション、地図構築、RF測位、コンピュータ資格、AIなどの技術を組み合わせている。
・RFIDリーダーで読み込み自動的にスキャンしていたが、電波干渉などの影響をから、結果を安定させるために画像認識AIを用いて、精度を高めた。


あらゆる分野でも自動化の波が押し寄せてきているが、図書館にもその波は訪れている。AI先進国といえる中国では図書館の完全無人化がすでに達成されている。日本でも司書増員は維新の会がAIの発達による代替が可能であることを理由に反対している。しかし図書館司書の業務は貸し出しや蔵書点検のみと考えられがちであるが、実際にはそうした業務は全体の一部にしか過ぎない。レファレンス対応や本の修復管理、寄贈された本の整理など表には出にくい業務はまだある。そのことをきちんと認識し、AIなどの技術をあくまでも図書館司書の補助のためであり、代替はできないことを認識することで、より充実した図書館サービスの提供になると考えられる。